ディスポーザー普及による社会的意義

目次

1.地域一括普及のメリット


2. ディスポーザーの社会的意義➀
~ディスポーザーの役割~

3. ディスポーザーの社会的意義➁
~ディスポーザーの環境負荷~

4. ディスポーザーの安全性➀
~排水は海や川に垂れ流し?~

5. ディスポーザーの安全性➁
~下水処理施設等の影響~

6. ディスポーザーの安全性➂
~排水配管の影響~

1.地域一括普及のメリット

地域活性化

1.行政コストの削減

もし水洗トイレのように全世帯に普及すれば自治体のごみ処理費用全体の約27%程度が軽減されます。


2.街の環境浄化・害虫対策

生ごみが市中から消えれば見た目や臭いだけでなくカラス・害虫等も消えていきます。


3.伝染病のリスク軽減

米国では生ごみを市中に出すことでネズミをキャリアとしたポリオを防止する為にディスポーザーの設置義務化と生ごみを屋外に廃棄することの禁止条例化した都市があります。 生ごみが家庭や市中から消えれば腐敗物を起因とする伝染病のリスクが軽減されます。


4.高齢化対策

北海道などの積雪地方の自治体でディスポーザーの導入が多いのは積雪時の高齢者のごみ運搬対策とコストです。 家庭ゴミ全体の重量半分程度が生ごみで生ごみの70%程度が水分と言われています。 腐敗物である生ごみが家庭内になければ頻繁にゴミを出す必要もありません。 単身の高齢者に重量のある生ごみの冬季の運搬は重労働です。


5.一般家庭の家事軽減

生ごみの発生毎に処理できれば衛生的なだけでなく、利便性が高まり家事負担に対するストレスや時間軽減にもつながります。

2.ディスポーザーの社会的意義➀ ~ディスポーザーの役割~

ゴミの諸問題を解決します

ディスポーザーの地域社会一括設置のメリット
  • A.運搬車の激減等ゴミ収集コストの削減
  • B.ゴミ置場から生ゴミが減少し清潔になる
  • C.ネズミ、ゴキブリ等病原菌リスクが減少
  • D.ゴミ運搬回数減少で高齢化社会にも対応
  • E.ダイオキシンが激減
  • F.埋め立て地不足の延命処置


生ゴミを焼却、または埋め立てする事に対して「ディスポーザー+下水道」の組み合わせは、コストが安いだけでなく、環境負荷を現状より削減できます。 これは、世界各国の実験や国内の社会実験の結果により根拠をもって明らかになっています。LCA(ライフサイクルアセスメント)やSDGsを考慮すれば、選択肢はディスポーザーに行きつきます。 ディスポーザーは利便性の高い家電製品というだけでなく環境に責任の持てる製品でもあります。

行政費用削減に貢献できます

費用削減
  • 生ゴミを発生毎にディスポーザーで即時処理し国民がすでに所有しているパイプライン(下水道)により無人で一括回収することで衛生、効率化、国民経費(社会コスト)の削減が可能です。
  • ディスポーザーが普及したならば生活系ゴミ排出量のうち家庭排出ゴミ量23,684 千tの約50%が不要になり、全体量43,170千tの27.4%減、ゴミ処理事業にかか るコストは19,606億円で国民1人当たりに換算すると15,300円、うち4,192円の社 会コストの削減が可能です。 (1)

     (1)ゴミ処理費用の削減高はH30年発表、H28年統計、環境省調査「日本の排出ゴミ」を元に家庭排出ゴミの重量50%を生ゴミ として計算

  • ディスポーザーが汚水処理地域に設置されたと仮定した場合、下記の公式に当てはめれば各自治体での概算削減額がわかります。 年間ごみ処理費用削減目安=自治体人口×人口水洗化率×15,300円×27%
  • ディスポーザーが普及したならば最終処分所残余(埋立地)年数が19.7年 ⇒25.1年への延命が可能です。限られた日本の国土では重要事項です。
  • 米国ウィスコンシン大学の調査では生ゴミ100kg当たりの自治体のライ フ・サイクル・コストはそれぞれ下記の結果であった。

     生ゴミ収集⇒焼却 $20.30
    生ゴミ収集⇒埋立 $13.55
    ディスポーザー⇒公共下水道 $0.49

    ディスポーザーは焼却と比較して2.4%の低コストで処理ができディスポー ザーがもっとも生ゴミの処理費用の負担が少ない結果となった。 (ウィスコンシン大学1998年1月生ゴミの処理方法5パターンのライフ・サイクル比較調査より )

利便性と衛生環境

利便性と衛生環境
  • ディスポーザーが普及すれば各家庭や飲食店・施設の生ゴミの処理が不要になります。
  • 家庭ごみ総重量の50%程度が生ゴミでその70%程度が水分です。
  • 高齢者を悩ませている家事にゴミ出しがあります。自らゴミ出し場まで運ぶ必要があり、生ゴミが無くなればゴミ袋は軽くなり高齢者や主婦の運搬 労力を大きく軽減できます。特に集合住宅や豪雪地帯では重要です。
  • 生ゴミが無くなるということは腐敗物が無く悪臭や害虫の原因が無くなりゴミの保存もできます。米国では伝染病のポリオを防止する為にディスポー ザーの設置を義務化している州もあります。
  • 街からカラス等の害虫が消え鳥獣被害の防止、美観、景観を取り戻すことができます。

3.ディスポーザーの社会的意義➁ ~ディスポーザーの環境負荷~

環境に負担をかけません

  • 国土交通省による北海道歌登町の全世帯設置での大規模ディスポーザー社会実験ではディスポーザーが100%普及した場合の二酸化炭素、エネルギーベースのライフサイクル(建設・共用・廃棄段階)での環境負荷量を推定。結果、二酸化炭素排出量、エネルギー投入量いずれも1%以下の増加率にとどまっており、ディスポーザーを100%導入してもほぼ変わらない結果となってます。
  • 仮定条件として歌登町にはゴミの回収車が1台しかなく、車両削減は考慮していません。ごみ回収車の削減ができる地域、複数台所有している地域の環境負荷はマイナスに転じることが予想されディスポーザーはCo2排出量ベースでも地域環境に貢献できる事が分かります。
  •  *現在は枝幸町と合併(出典:国土交通省による北海道歌登町のディスポーザー社会実験の発表)

日本での食品ロスの現状

食品ロス
  • 日本の食品ロスの現状は年間646万tあり、そのうち家庭の分は289万tと約45%を占めています。

  •  *食品由来の廃棄物2,842万tのうち可食部分(食品ロス)と考えられる量は646万t
     *家庭系廃棄物832万tのうち可食部分と考えられる量(食べ残し、過剰除去、直接廃棄)が289万t
     (農林水産庁、平成27年食糧需給表より)


ベストは生ゴミを出さないこと

しかし近代生活では限界があります。ディスポーザーと下水道(合併処理浄化槽)の組み合わせが今のところ最も生ゴミ処理に適した組み合わせです。

ゴミ
  • 日本の食糧事情は調理クズ以外の肉類、魚介類の食べ残し、あるいは購入したままの姿で廃棄されるものなどが40%(1)を占めてます。輸入してまで40%を廃棄している国家なのです。
  • 適切に処理しないと居住空間を不快にするだけで無く腐敗物は病原菌の供給源にも変わります。その行き先は焼却、埋立。適切に処理する為の行動が多く必要になってきます。
  •  *(1)環境技術、VOL129、No9, P663 より

    ディスポーザーは家庭内・施設等で利便性をもたらすだけでなく生ゴミを起因とするあらゆるリスクや不合理から最も低コストで人類を開放してくれるツールなのです。

4.ディスポーザーの安全性➀ ~排水は海や川に垂れ流し?~

ディスポーザーを環境に負荷なく使用するには生ゴミを水道水と共にディスポーザーで粉砕し、その排出水が水洗トイレと同じように 「適切」に汚水処理されなければいけません。


水洗化状況は全国の86%

 日本総人口・・・・・12,792万人    

  • 浄化槽人口 2,593万人(20.3%)・・・(1)
  • 公共下水道 9,506万人(74.3%)・・・(2)
  • 水洗化人口 12,099万人(94.3%)・・・(3)
  • (1) + (2) = (3)
  • 下水道+合併処理浄化槽率:86%
    (H30 年発表、H28 年統計、環境省調査) 

この10年で整ったインフラ

この10年で整ったインフラ
  • ディスポーザーが掃除機、洗濯機、冷蔵庫などと同時に輸入・普及し始めた昭和30年代はディスポーザーの排水を処理できる環境は全国で10%も無く ほとんど都市部に集中し、それ以外の地域の排水は垂れ流しであった。
  • 昭和40年代になると下水道普及によるトイレの水洗化に反対する業界団体もあり下水道の普及は先進国中、最も遅れていた。
  • ディスポーザーも汚水未整備地域に無秩序に設置されることを懸念し当時の建設省により敬遠されていた。また裏の背景としてゴミ処理業者の圧力もある。
  • 50年近く経過した現在、全国の水洗化率は94.3%であり、実際のディスポーザー排水を処理できる環境は86%以上。 (H30 年発表、H28 年統計、環境省調)
  • 今後、水洗化率は上昇することはあっても下降する事はあり得ません。
  • 普及する為のインフラ、環境がこの10年でようやく整ったといえます。

5.ディスポーザーの安全性➁ ~下水処理施設等の影響~

排水効率の向上

排水効率
  • ディスポーザー使用による汚水処理施設への影響は無い。
    米国ニューヨーク市の社会実験、国土交通省・歌登町社会実験、ウィスコンシン大 学の調査、スエーデン・スラハムマー町の調査においていづれも下水道や浄化槽な どの汚水処理施設の影響は無く、流入水のBOD・SSの濃度が増加した場合でも汚 水処理施設からの放流水の悪化、影響は認められなかった。
  • 汚水処理施設の排水効率

      ・ニューヨーク市ではディスポーザーの解禁後、水辺海域の水質が向上したと発表した(ディスポーザーのみが主原因という事ではありません)。

      ・スラハムマー町では汚水処理施設の操業に対してディスポーザーは良い影響しか与えていないと報告している。

      ・日本の下水道計画では流入水の汚濁負荷条件の設定値(流入人口)は安全を考慮し実際の人口より過度に多い人口で計算設定しています。しかし実際は計画値よりはるかに低負荷運転をしているのが現状です。 更に今後は人口減により低負荷運転が加速する為にディスポーザー排水を受け入れたほうが排水口率が上がるだけでなく汚濁負荷条件の本来の計画値に近づくことで安全で安定した下水処理が得られるのです。

6.ディスポーザーの安全性➂ ~排水配管の影響~

排水は管内に沈殿しません

排水配管
  • 配管内に60cm/秒の水流が確保できればディスポーザー排水は必ず流れるということ。
    ディスポーザー排水は米国Jasper町での調査、SanFranciscoの実験、米国エマソン社の実験、国土交通省の歌登町社会実験、農水省の魚津町社会実験、英国下水道協会の報告でも60cm/秒以上の流速を保てれば管内に沈積する(詰まる)ことがないと述べられています。
  • 建築基準法に基づいた設計・施工がなされていれば60cm/秒以上の流水が保たれるということ。
  • ディスポーザーも汚水未整備地域に無秩序に設置されることを懸念し当時の建設省により敬遠されていた。また裏の背景としてゴミ処理業者の圧力もある。
    「下水道排水設備指針と解説」によれば「流速の範囲は、原則として汚水管は0.6m~3.0m/秒とする。」と明記され、管径に応じた勾配が定められています。
  • ディスポーザー排水は水溶化した水になるということ。
    ディスポーザーの粉砕物の粒度は機種対象物により異なりますが米国工業規格(ANSI/AHAM-FWD1)を通過したE社製品ですと0.6mm未満が46.5%を占め最も多くなっています。このように細かな粉砕物は水に溶け込み水流により流れます。 米国ではディスポーザー排水は「水」と同等に扱われています。

米国を参考にした日本の下水道

  • 米国をモデルとして日本の下水道が作られたということ。
    米国で日本の「下水道排水設備指針と解説」にあたるのは「StandardHandbook forCivil Engineers」です。これによると配管の流速は分流式で0.6m/s、合流式で0.9m/sとほぼ米国も日本も変わりありません。 これに山間部が多い日本と違い勾配を確保できない場合はフラッシュアウト装置を設けることを義務つけています。また最小口径は日本では汚水200mm、雨水及びに合流は250mmとなっています。これに対して米国は合流も分流も200mmとなっており、更に150mm以下は使用してはならないとなっています。 世界各国の下水道の基準が同等数値なのは最も比重の重い土砂が下水管内で堆積しない流速である60m/秒を基準としているからです。
  • 雨の度に道路より流入する土砂が原因で下水管は詰らない様に設計されてます。土砂が下水管で詰らなければ比重の軽いディスポーザー排水は詰まりません。

配管詰まりの調査

Q.どの位の頻度で台所の配管トラブル、排水詰まりを経験しましたか?


 
回答%
(8,082名)
ディスポーザーを
使用してますか?
はい
(3,991名)
いいえ
(4,091名)
(1) 月1度orそれ以上3%3%4%
(2) 2-6ヶ月に1度9%7%11%
(3) 6-12ヶ月に1度13%12%14%
(4) 年一度以下34%34%33%
(5) 経験なし39%42%36%
(6) 不明2%2%2%


調査結果

ディスポーザー使用時には定期的に排水管内をフラッシュアウトします。 これに対しディスポーザー未使用の台所の場合はシンクストレーナー(ごみの受皿)をすり抜けた「カス」が配管内に堆積する為に配管内のトラブルが上昇するものと思われます。

*米国工業規格は日本の現状の規格・基準より厳しい為に国内での設計製造品ではこのデーターに該当しない製造品も多く存在します。


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